【Vuelta a España 2019】ETAPA12
こんにちは、オーストラリア・ブリスベン在住のスポーツライターのAkane(@akane_ikeno)です。
8/24~9/15までの間、グランツールのひとつブエルタ・ア・エスパーニャ(la Vuelta a España、以下:ブエルタ)についての記事を毎日更新中。
今日は、第11ステージのレース概要と第12ステージのコースをご紹介します。
第11ステージのレース概要
第11ステージのコースなどの情報は、こちらの記事でご確認いただけます。
第11ステージではスタート直後からアタックが始まり、最初に集団を抜け出した5人は間もなく吸収。
10kmを過ぎて形成された逃げ集団は11名で、それをレミ・カヴァニャ(FRA/Deceuninck-QuickStep)とバンジャマン・トマ(FRA/Groupama-FDJ)、ヨナタン・ラストラ(ESP/Caja Rural-RGA)の3人が追い、さらにがその後ろをシリル・バルト(FRA/Euskadi Murias)が20秒間隔で追走します。
- ホルヘ・アルカス(ESP/Movistar)
- フランソワ・ビダール(FRA/AG2R)
- ゴルカ・イサギレ(ESP/Astana)
- ローソン・クラドック(USA/EF Education First)
- ダミアン・ホーゾン(AUS/Mitchelton-SCOTT)
- アマヌエル・ゲブレイグザブハイアー(ERI/Dimension Data)
- ベン・オコーナー(AUS/Dimension Data)
- マッテオ・ファッブロ(ITA/KATUSHA ALPECIN)
- アンヘル・マドラソ(ESP/Burgos BH)
- アレックス・アランブル(ESP/Caja Rural-RGA)
- ミケル・イツリア(ESP/Euskadi Murias)
🏁 Km 10 | Etapa 11 – Stage 11 | #LaVuelta19
🚴♂️🚴♂️Se forma una fuga con @Arcas92 @FrancoisBidard Gorka Izagirre @lawsoncraddock @damien_howson Ghebreigzabhier @ben_oconnor95 @M_Fabbro95 @AngelMadrazo @aranburualex @iturri / 11 riders in the front!
📸: @baixaulistudio pic.twitter.com/rCADd72FTr
— La Vuelta (@lavuelta) September 4, 2019
間もなくカヴァニャは11人に合流し、先頭は12人に。
彼らのうち最も総合上位のオコーナーでプリモシュ・ログリッチ(SVN/Jumbo-Visma)から37分08秒遅れなので、逃げ切りステージ優勝になっても総合上位に影響はありません。
トマとラストラは前の12人に合流して、エスケープは14人の集団になりました。
バルトはむしろメイン集団との差が縮まり、14人からは5分近く差がついている一方で、プロトンとのタイム差は1分を切っています。
#LaVuelta19 Inside 150km to go and a 12-rider breakaway is 6’20” ahead of the peloton, which is where our guys are sitting.
📷: Cor Vos pic.twitter.com/vwPouv748X
— CCC Team (@CCCProTeam) September 4, 2019
バルトがメイン集団に吸収されたころには、両集団のタイム差が6~7分で安定し始めます。
山岳賞ジャージのマドラソが最初に通過しいた3級山岳ドスキッチ(d’ Osquich、残り102.8km)でタイム差はさらに広がり、トニー・マルティン(GER/Jumbo-Visma)らが前を牽くメイン集団は14人の8分以上後方に。
フレンチバスクとスパニッシュバスクの国境沿いの2級山岳ディスペギー(d’ Ispéguy、残り56.8km)の上りでバスク出身のゴルカがペースを上げると、ここまで14人がまとまっていた逃げグループも細分化。
ディスペギーはアランブルが先頭で通過し、ダウンヒルを利用してゴルカとともに後続との差を突き放します。
3番目にディスペギーを通過したクラドックが2人を追って合流し、先頭は3名、メイン集団とのタイム差はフィニッシュ地点のウルダクス・ダンチャリネア(Urdax-Dantxarinea)43km手前で13分に拡大しました。
🏁 – 45 KM | Etapa 11 – Stage 11 | #LaVuelta19
🚴♂️🚴♂️ Gorka Izagirre @lawsoncraddock y @aranburualex se han juntado en cabeza tras el descenso / Izagirre, Craddock and Aranburu lead the race after the descent!
👉https://t.co/izln1uYnJq pic.twitter.com/T9X7l3DWf4
— La Vuelta (@lavuelta) September 4, 2019
残り39kmで、3人を追走していたゲブレイグザブハイアーとホーゾンが合流します。
さらにビダールとファッブロも合流し、先頭は7名に。
このステージ最後のカテゴリー山岳・3級山岳オクソンド(Otxondo、残り37.2km)の登坂でホーゾンがアタックし、クラドックとアランブルが反応しました。
これで7名だった集団は3名と4名に分断。
先頭の3人が残り34kmの時点で、Jumbo-Vismaが牽く集団とのタイム差は14分30秒に開いています。
🏁 – 35 KM | Etapa 11 – Stage 11 | #LaVuelta19
🚴♂️🚴♂️ Ya bajando Otxondo, son @aranburualex @lawsoncraddock @damien_howson los que se destacan / Craddock, Howson and Aranburu are leading the race during the Otxondo descent.
👉https://t.co/izln1uYnJq pic.twitter.com/MnW7cErkd8
— La Vuelta (@lavuelta) September 4, 2019
オクソンドを下って再合流した7人はスペインからフランスへ。
ファッブロのバイクが残り28kmのラウンドアバウトでパンクして集団から脱落しますが、無事に集団復帰しています。
先頭に追走の選手が合流して12人の大集団になりますが、残り20km以上を残してイツリアがアタックし、その差を残り12kmで34秒に拡大。
最初の14名の集団からは、山岳賞のマドラソとオコーナーが脱落しています。
🏁 – 24 KM | Etapa 11 – Stage 11 | #LaVuelta19
💥🚴♂️ ¡Arranca @Itturri46 en solitario cuando se reagrupaba la fuga! / Iturria (@MuriasTeam) tries it alone as a big group was forming again at the front!
👉https://t.co/izln1uYnJq pic.twitter.com/8DDNZ4lK5f
— La Vuelta (@lavuelta) September 4, 2019
今度こそフランスに別れを告げ、戦いの舞台はウルダクス・ダンチャリネアのフィニッシュ地点まで11kmを残して完全にスペインバスクへ移りました。
残り15kmでパンクを起こして後れを取ったカヴァニャは、集団復帰せずにそのままアタック。
しかし、カヴァニャを追った選手に残り9kmで離されます。
カヴァニャを置き去りにしてイツリアを追うのは、ゲブレイグザブハイアーとホーゾン、ビダールとラストラの4人。
残り8kmでそこにクラドックが追い付き、追走集団は5人に。
十数秒の差を残り2kmまでキープしたイツリアですが、ホーゾンのアタックとそれに反応したゲブレイグザブハイアーによってタイム差はみるみる縮まります。
しかし、最後まで6秒差をキープしてイツリアがプロ初勝利を飾りました。
メイン集団はイツリアから18分35秒遅れでフィニッシュしています。
第11ステージ:ステージ順位
👊👊👊 Mikel Iturriak saioa irabazi du!
🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥇🥇
💪💪💪 ¡Victoria de Mikel Iturria!
🏆🏆🏆🏆🏆🏆🏆🏆🏆🏆🏆🏆🏆
📸 @PhotoGomezSport pic.twitter.com/C69sH0hx5r
— Euskadi Murias (@MuriasTeam) September 4, 2019
- ミケル・イツリア(ESP/Euskadi Murias):4h 36′ 44
- ヨナタン・ラストラ(ESP/Caja Rural-RGA):+ 00′ 06
- ローソン・クラドック(USA/EF Education First):+ 00′ 06
- ダミアン・ホーゾン(AUS/Mitchelton-SCOTT):+ 00′ 06
- フランソワ・ビダール(FRA/AG2R:+ 00′ 09
- アマヌエル・ゲブレイグザブハイアー(ERI/Dimension Data):+ 00′ 12
- バンジャマン・トマ(FRA/Groupama-FDJ):+ 00′ 12
- マッテオ・ファッブロ(ITA/KATUSHA ALPECIN):+ 00′ 12
- ゴルカ・イサギレ(ESP/Astana):+ 00′ 12
- レミ・カヴァニャ(FRA/Deceuninck-QuickStep):+ 00′ 12
逃げ集団の逃げ切りとなったステージ。
ステージ14位のマドラソを含め、エスケープに乗った選手は全員メイン集団の前でフィニッシュしました。
第11ステージ:総合順位
👇Een zorgeloze elfde etappe Vuelta a España voor Team Jumbo-Visma
— Team Jumbo-Visma cycling (@JumboVismaRoad) September 4, 2019
- プリモシュ・ログリッチ(SVN/Jumbo-Visma):41h 00′ 48
- アレハンドロ・バルベルデ(ESP/Movistar):+ 01′ 52
- ミゲルアンヘル・ロペス(COL/Astana):+ 02′ 11
- ナイロ・キンタナ(COL/Movistar):+ 03′ 00
- タデイ・ポガチャル(SVN/UAE Team Emirates):+ 03′ 05
- カールフレドリック・ハーゲン(NOR/Lotto Soudal):+ 04′ 59
- ラファル・マイカ(POL/BORA-hansgrohe):+ 05′ 42
- ニコラ・エデ(FRA/COFIDIS):+ 05′ 49
- ディラン・トゥーンス(BEL/Bahrain Merida):+ 06′ 07
- ウィルコ・ケルデルマン(NED/Team Sunweb):+ 06′ 25
総合トップ10は顔ぶれ・タイム差ともに変化ありません。
第11ステージ:4賞ジャージ+3
🏆 Líderes tras la etapa 11 | Leaders after stage 11
❤️ @rogla
💚 @rogla
🔵 @AngelMadrazo
⚪ @SupermanLopezN#LaVuelta19📸: @PhotoGomezSport pic.twitter.com/n3toPVgFzD
— La Vuelta (@lavuelta) September 4, 2019
- マイヨ・ロホ(総合首位):プリモシュ・ログリッチ(SVN/Jumbo-Visma)
- マイヨ・ベルデ(ポイント賞):プリモシュ・ログリッチ(SVN/Jumbo-Visma)
- マイヨ・デ・ルナデス (山岳賞):アンヘル・マドラソ(ESP/Burgos BH)
- マイヨ・ブランコ(新人賞):ミゲルアンヘル・ロペス(COL/Astana)※総合3位
- チーム優勝:Movistar
- ステージ優勝:ミケル・イツリア(ESP/Euskadi Murias)
- 敢闘賞:アレックス・アランブル(ESP/Caja Rural-RGA)
4賞も第10ステージから推移はありません。
敢闘賞には、ステージ中盤で積極的に動いたアランブルが選ばれました。
第12ステージの概要
第12ステージは、ナバラ・サーキット(Circuito de Navarra)からスタートします。
バスク地方最大の都市・ビルバオ(Bilbao)へ向かう171.4kmです。
- スタート:Circuito de Navarra
- フィニッシュ:Bilbao
- 総距離:171.4km
- 中間スプリント地点:Bilbao(残り12.9km)
- 山岳:Azázeta(3級、残り129km)、Urruztimendi(3級、残り36.7km)、El Vivero(3級、残り26.6km)、Arraiz(3級、残り7.6km)
- ステージ:中級山岳
- 開始時刻:13:12(日本時間20:12)
- 引用元:大会公式サイト内第12ステージコース紹介ページ

ナバラ・サーキットからまっすぐ北北西に向かう第12ステージ。
カテゴリー山岳は4カ所登場しますが、すべて3級です。

ステージ前半は、42.4km地点にアザゼタ(Azázeta、3級)が登場するのみ。
95~105km地点にかけて大きく下り、バスク地方へ。
2カ所の3級山岳ウルズティメンディ(Urruztimendi、残り36.7km)とエル・ビベロ(El Vivero、残り26.6km)を立て続けにこなし、エル・ビベロを下りきると一度フィニッシュ地点のビルバオへ。
フィニッシュまで12.9kmを残して訪れるビルバオは、中間スプリント地点です。

下り基調でビルバオを通過してから3kmほどのところで最後の3級山岳アレイズ(Arraiz、残り7.6km)を上ったら、あとはビルバオに戻るまでダウンヒルが続きます。

ブエルタがビルバオでフィニッシュするのは、2016年第12ステージ以来。
集団スプリントを制したのは、イェンス・クークレール(BEL/当時ORICA-BikeExchange、現Lotto Soudal)でした。
また、ビルバオでフィニッシュを迎えたワールドツアーのレースで最後に勝ったのは、プリモシュ・ログリッチ(SVN/当時LottoNL-Jumbo、現Jumbo-Visma)。
ブエルタ・アル・パイス・バスコ(現イツリア・バスクカントリー)の第4ステージで、フィニッシュまでの2.5kmを独走し、マイケル・マシューズ(AUS/Team Sunweb)らの集団スプリントを抑えてステージ勝利しました。
J SPORTSの中継は23:00から!
きょうの第12ステージは、23:00からJSPORTSで中継!
バスク地方で繰り広げられる熱い戦いに注目です。
お見逃しなく!