Akane Ikeno

sports journarist and ...?

【Tour de France 2019】ÉTAPE19

【Tour de France 2019】ÉTAPE19

こんにちは、オーストラリア・ブリスベン在住のスポーツライターのAkane(@akane_ikeno)です。

7/6~7/28までの間、グランツールのひとつツール・ド・フランス(le Tour de France、以下:ツール)についての記事を毎日更新中。
今日は、第18ステージのレース概要と第19ステージのコースをご紹介します。

第18ステージのレース概要

第18ステージのコースなどの情報は、こちらの記事でご確認いただけます。

【Tour de France 2019】ÉTAPE18

アルプスの上級山岳3連戦初日は、208kmの長丁場となるクイーンステージ(最難関ステージ)です。
アンブラン(Embrun)を出発してから逃げ集団の形成に時間がかかります。

1級山岳1カ所と超級山岳2カ所が登場するこのステージで、ウォーミングアップと言わんばかりに13km地点に登場するのが、レ・ドモワゼル・コイフェ(Demoiselles Coiffées、3級)。
レ・ドモワゼル・コイフェまで3kmで、カザフスタンチャンピオンジャージに袖を通すアレクセイ・ルツェンコ(KAZ/Astana)がアタックしました。
しかし、サイモン・イェーツ(GBR/Mitchelton-SCOTT)や山岳賞ジャージのティム・ウェレンス(BEL/Lotto Soudal)によって吸収されます。

メイン集団は縦長になり、ヨアン・オフレド(FRA/Wanty-Gobert)やニッコロ・ボニファツィオ(ITA/Total Direct Energie)らが遅れていきます。
ピエールリュック・ペリション(FRA/COFIDIS)が山頂1km手前でアタックし、ルツェンコが追走。
そのままルツェンコが先頭でレ・ドモワゼル・コイフェのゲートをくぐりました。

レ・ドモワゼル・コイフェ通過後、そのままの成り行きでペリションとルツェンコが逃げ集団を形成しますが、差は20秒前後をキープ。
27km地点でペリションが脱落してルツェンコが単独先頭になった後方で、メイン集団は2つに分裂します。
ルツェンコはチームメイトのペリョ・ビルバオ(ESP/Astana)が先頭で牽くメイン集団に合流を促し、間もなく吸収されました。


集団がひとつになったあと、再び逃げ集団が形成。
ルツェンコと第17ステージ優勝のマッテオ・トレンティン(ITA/Mitchelton-SCOTT)とチームメイトでエースのアダム・イェーツ(GBR/Mitchelton-SCOTT)、第18ステージ参加選手中3番目に若いレナード・ケムナ(GER/Team Sunweb)の4人です。

中間スプリントポイントのレ・チュイル(les Thuiles、残り163km)が近づき、スプリントポイント狙いの選手をメインに追走集団はペースアップ。
その後方では、第16ステージ優勝のカレブ・ユアン(AUS/Lotto Soudal)が草むらで落車し、バイク交換で大幅なタイムロスに。
ユアンのすぐ後ろにいたワウト・プールス(NED/Team INEOS)は落車を免れたものの、一度バイクから降りざるを得ず、集団復帰に急ぎます。


トレンティンら4人は、レ・チュイルの1km手前で、2つに分断したメイン集団の前方グループに飲み込まれました。
レ・チュイルはジャスパー・デブイスト(BEL/Lotto Soudal)が先頭で通過し、先頭集団はデブイストを含む34人に。

  • アンドレイ・アマドール(CRI/Movistar)
  • アルベルト・ベッティオール(ITA/EF Education First)
  • アムントグレンダール・ヤンセン(NOR/Jumbo-Visma)
  • ルツェンコ
  • アマエル・モワナール(FRA/Arkéa Samsic )
  • アダム・イェーツ
  • クリストファー・ユールイェンセン(DEN/Mitchelton-SCOTT)
  • カルロス・ベローナ(ESP/Movistar)
  • ダミアーノ・カルーゾ(ITA/Bahrain Merida)
  • ダリル・インピー(RSA/Mitchelton-SCOTT)
  • ディラン・ファンバーレ(NED/Team INEOS)
  • ゴルカ・イサギレ(ESP/Astana)
  • グレッグ・ファンアーヴェルマート(BEL/CCC Team)
  • ジュリアン・ベルナール(FRA/Trek-Segafredo)
  • デブイスト
  • ケムナ
  • ミカエル・シュレル(FRA/AG2R)
  • マティアス・フランク(SUI/AG2R)
  • マチュー・ラダニュ(FRA/Groupama-FDJ)
  • マキシミリアーノ・リケーゼ(ARG/Deceuninck-QuickStep)
  • マイク・テウニッセン(NED/Jumbo-Visma)
  • マイケル・ウッズ(CAN/EF Education First)
  • マルク・ソレル(ESP/Movistar)
  • ニキアス・アルント(GER/Team Sunweb)
  • ニルス・ポリッツ(GER/KATUSHA ALPECIN)
  • ナイロ・キンタナ(COL/Movistar)
  • ポール・ウルスラン(FRA/Total Direct Energie)
  • ペリション
  • ロマン・バルデ(FRA/AG2R)
  • シモン・ゲシュケ(GER/CCC Team)
  • セルジオルイス・エナオ(COL/UAE Team Emirates)
  • セルジュ・パウェルス(BEL/CCC Team)
  • ティシュ・ベノート(BEL/Lotto Soudal)
  • ティム・ウェレンス(BEL/Lotto Soudal)


メイン集団とのタイム差を6分近くに広げ、平均勾配7.5%の道が9.3km続く1級山岳・ヴァール(Vars)への登坂を開始します。
ヴァールは前半4kmの平均勾配は6.2%ですが、一度フラットになってからの後半の5kmは平均勾配10.6%に。
山岳賞ジャージのウェレンスがヴァールを先頭通過し、バルデが続きます。

ニコラス・ロッシュ(IRL/Team Sunweb)が単独落車したところに突っ込んでジョージ・ベネット(NZL/Jumbo-Visma)も落車。
ふたりとも集団復帰を目指してレースを再開します。


残り100kmを切り、ファンアーヴェルマートとベルナールが前に。
この2人を先頭に、このステージ最初の超級山岳イゾアール(d’Izoard、残り75km)の上りが始まります。
メイン集団でもMovistarがアタックし、ミケル・ランダ(ESP/Movistar)やジュリアン・アラフィリップ(FRA/Deceuninck-QuickStep)らの集団もぐっとコンパクトになりました。

追走集団も分断し、ルツェンコやアダム・イェーツ、カルーゾ、ウッズ、キンタナ、バルデがファンアーヴェルマートとベルナールを追います。
イゾアールの山頂まで4..5kmのところで、ファンアーヴェルマートがメイン集団から脱落。
ベルナールが単独先頭になり、ファンアーヴェルマートはバルデらの集団に合流しました。


バルデらの集団には、アマドール、ファンバーレ、ケムナ、シュレル、パウェルスが合流し、12人になります。
逃げ集団がイゾアールの登坂を始めたころには8分以上あったアラフィリップら総合上位勢が犇めくメイン集団とのタイム差は、カルーゾがイゾアールを最初に通過した時点で5分10秒に。
イゾアールを1位と2位で通過したカルーゾとバルデが、ブリアンソン(Briançon)まで約30km続くダウンヒルでタイム差を広げます。

さらにベノート、ゲシュケ、山岳賞のウェレンスが追い付き、先頭は16人になりました。
先頭集団は16人のまま、残り19km地点のガリビエ(Galibier、超級)に向かって23kmにわたる登坂を開始します。
先頭集団は再び2つに分裂しましたが、再び11人の集団に。
ファンアーヴェルマートやウェレンスなどが脱落するなか、ガリビエまで15kmのところでケムナがアタック。


ガリビエまで残り10kmでカルーゾがアタック。
バルデとキンタナ、ウッズとルツェンコがカルーゾに反応し、ケムナとベノートは遅れます。
4分30秒後方のアラフィリップらの集団では、ウェレンスに追いつき、そのまま追い越しました。

残り7.5kmでキンタナがアタックするも、他の4人は追いかけず、キンタナが単独先頭に。
キンタナの追走4人では、バルデとルツェンコが山頂6kmを前に加速。
ガリビエの山頂まで残り5kmのところにキンタナがついたころ、ファンアーヴェルマートとゲシュケはアラフィリップらに捉えられました。


メイン集団では、ガリビエ山頂まで3kmを手前にエガン・ベルナル(COL/Team INEOS)がアタック。
その前方では、バルデが最後の上りでルツェンコを突き放し、キンタナに続いてガリビエの山頂を通過しました。
バルデはこのステージで山岳ポイントを68pt獲得し、合計86ptに。
このステージを完走すれば、2015年第19ステージ以来、丸4年ぶりにマイヨ・ア・ポワを獲得します。

メイン集団では、ベルナルに続いてゲラント・トーマス(GBR/Team INEOS)がアタック。
ティボー・ピノ(FRA/Groupama-FDJ)やリゴベルト・ウラン(COL/EF Education First)、ランダ、エマヌエル・ブッフマン(GER/BORA-hansgrohe)、ステフェン・クライスヴァイク(NED/Jumbo-Visma)はついていきますが、マイヨ・ジョーヌが遅れます。
ガリビエ通過時点でベルナルとトーマスが約20秒差、トーマスとピノらが約15秒差で、ガリビエ通過後にトーマスはピノらに吸収されました。


ダウンヒルでバルデが猛追しましたが、キンタナはバルデに背中を捉えさせることはありません。
今から47年前、1972年ツール第14ステージでエディ・メルクス(BEL)が勝利して以来のヴァロワール(Valloire)のステージは、キンタナが制しました。

ダウンヒルでアラフィリップはピノやトーマスらに追いつき、彼らの前に。
ベルナル以外の総合勢は同タイムでフィニッシュしています。

第18ステージ:ステージ順位

  1. ナイロ・キンタナ(COL/Movistar):5h 34′ 15
  2. ロマン・バルデ(FRA/AG2R):+ 01′ 35
  3. アレクセイ・ルツェンコ(KAZ/Astana):+ 02′ 28
  4. レナード・ケムナ(GER/Team Sunweb):+ 02′ 58
  5. ダミアーノ・カルーゾ(ITA/Bahrain Merida):+ 03′ 00
  6. ティシュ・ベノート(BEL/Lotto Soudal):+ 04′ 46
  7. マイケル・ウッズ(CAN/EF Education First):+ 01′ 15
  8. エガン・ベルナル(COL/Team INEOS):+ 02′ 17
  9. セルジュ・パウェルス(BEL/CCC Team):+ 03′ 09
  10. ステフェン・クライスヴァイク(NED/Jumbo-Visma):+ 05′ 18

キンタナが昨年の第17ステージに続いて、ツールで3回目のステージ優勝。
総合上位勢は、ステージ11位からブッフマン、ピノ、トーマス、アラフィリップ、ウラン、ランダ、リッチー・ポート(AUS/Trek-Segafredo)までがクライスヴァイクと同タイムでフィニッシュしています。

第18ステージ:総合順位

  1. ジュリアン・アラフィリップ(FRA/Deceuninck-QuickStep):69h 39′ 16
  2. エガン・ベルナル(COL/Team INEOS):+ 01′ 30
  3. ゲラント・トーマス(GBR/Team INEOS):+ 01′ 35
  4. ステフェン・クライスヴァイク(NED/Jumbo-Visma):+ 01′ 47
  5. ティボー・ピノ(FRA/Groupama-FDJ):+ 01′ 50
  6. エマヌエル・ブッフマン(GER/BORA-hansgrohe):+ 02′ 14
  7. ナイロ・キンタナ(COL/Movistar):+ 03′ 54
  8. ミケル・ランダ(ESP/Movistar):+ 04′ 54
  9. リゴベルト・ウラン(COL/EF Education First):+ 05′ 33
  10. アレハンドロ・バルベルデ(ESP/Movistar):+ 05′ 58

ステージ8位のベルナルがアラフィリップとのタイム差を32秒縮め、総合2位に浮上。
Team Ineosのエース問題が再浮上しそうです。
逆にバルベルデはアラフィリップに対して58秒失い、総合10位に転落。
このステージで優勝したキンタナは5分18秒を取り返し、総合7位に再浮上しました。

第17ステージ中に接触などがあったトニー・マルティン(GER/Jumbo-Visma)とルーク・ロウ(GBR/Team INEOS)は第17ステージフィニッシュ後に失格処分となりました。
ソーレン・クラークアンデルセン(DEN/Team Sunweb)とルーカス・ペストルベルガー(AUT/BORA-hansgrohe)はDNSです。

第18ステージ:4賞ジャージ+3

  • マイヨ・ジョーヌ(総合首位):ジュリアン・アラフィリップ(FRA/Deceuninck-QuickStep)
  • マイヨ・ヴェール(ポイント賞):ペテル・サガン(SVK/BORA-hansgrohe)
  • マイヨ・ア・ポワ (山岳賞):ロマン・バルデ(FRA/AG2R)
  • マイヨ・ブラン(新人賞):エガン・ベルナル(COL/Team INEOS)※総合5位
  • チーム優勝:Movistar
  • ステージ優勝:ナイロ・キンタナ(COL/Movistar)
  • 敢闘賞:グレッグ・ファンアーヴェルマート(BEL/CCC Team)

チーム優勝がまたまたMovistarに返り咲き。
第3ステージからマイヨ・ア・ポワを守っていたウェレンスに、ついに山岳賞ジャージを手放すときが来ました。
AG2Rの4賞ジャージは、昨年シャンゼリゼのピエール・ラトゥール(FRA/AG2R)のマイヨ・ブラン以来です。

敢闘賞はステージ前半から後半にかけて、積極的に逃げ集団をけん引したファンアーヴェルマートが選ばれました。
今大会のベルギーのステージで山岳賞ジャージの表彰を受けて以来のポディウムです。

第19ステージの概要

第19ステージは、アルプス3連戦の第2戦。
サン・ジャン・ド・モーリエンヌ(Saint-Jean-de-Maurienne)からティニュ(Tignes)へ向かう126.5kmです。
126.5kmのコースに5つの山岳がまんべんなく登場し、選手たちは休む間もなくアップダウンを繰り返します。

  • スタート:Saint-Jean-de-Maurienne
  • フィニッシュ:Tignes
  • 総距離:126.5km
  • 中間スプリント地点:Bessans(残り58km)
  • 山岳:Saint-André(3級/残り101.5km)、d’Aussois(2級/残り88.5km)、la Madeleine(3級/残り63km)、l’Iseran(※超級/残り37.5km)、Tignes(1級/残り2km)
  • ステージ:上級山岳
  • 開始時刻:13:55(日本時間20:55)
  • 引用元:大会公式サイト内第19ステージコース紹介ページ
引用元:大会公式サイト内第19ステージコース紹介ページ

サン・ジャン・ド・モーリエンヌ通過直後から、アラフィリップが着用しているマイヨ・ジョーヌに描かれている超級山岳イズラン(l’Iseran、残り37.5km)まで、緩やかに上っていきます。

引用元:大会公式サイト内第19ステージコース紹介ページ

サン・ジャン・ド・モーリエンヌは標高585mですが、サン・タンドレ(Saint-André、3級)とオッソワ(d’Aussois、2級)を上り終えるころには、40km足らずで約900mを登坂することに。
ステージの折り返しで3級山岳ラ・マドレーヌ(la Madeleine、残り63km)を駆けあがり、5km先あるのは中間スプリントポイントのベッサン(Bessans、残り58km)。
ちなみにラ・マドレーヌは、今大会最後の3級山岳です。

引用元:大会公式サイト内第19ステージコース紹介ページ

ベッサンのスプリントポイント3~2km手前で上りますが、スプリントポイント自体はほぼ平坦です。

ベッサンを過ぎて7km行くと、そこからイズランへの登坂が始まります。
イズランは今大会の最高標高である2,770m地点で、今大会最後のボーナスタイムの対象山岳。

引用元:大会公式サイト内第19ステージコース紹介ページ

4~5km、9~10kmで勾配が一時的に緩くなりますが、12.9kmの道のりの平均勾配は7.5%。
この勾配が緩くなる2kmの使い方も勝負に大きく影響するでしょう。

イズランの山頂からは、残り10km地点まで、1,200m近くを一気に下ります。
下りきったあとはラスト2kmに山頂があるティニュへ。

引用元:大会公式サイト内第19ステージコース紹介ページ

山頂フィニッシュではなく、残り2kmで山頂へ到達したあとはほぼフラットなコースでフィニッシュします。

ティニュがツールに登場するのは、2007年第8ステージ以来2回目。
休息日前のこのステージで、ミカエル・ラスムッセン(DEN)がステージ優勝とマイヨジョーヌを同時に獲得しました。
ラスムッセンは第16ステージまでマイヨ・ジョーヌを守りましたが、アンチ・ドーピング機関が選手に義務づけている居場所の申告に虚偽が発覚し、所属チームは彼を解雇。
マイヨ・ジョーヌを着たままラスムッセンはレースを去っています。

ティニュは、8月24日のツール・ド・ラヴニール第9ステージの山頂フィニッシュ地点としても登場予定です。

今日のマイヨ・ジョーヌ:Paysage de montagne

引用元:大会公式サイト

第19ステージのポディウムで授与され、明日の第20ステージで着用するマイヨ・ジョーヌです。

このマイヨ・ジョーヌに描かれているのは、山の風景(Paysage de montagne)。
106年の歴史でさまざまな名勝負を見守ってきた山の風景が、最終決戦の地で総合首位の選手が着用するマイヨ・ジョーヌに登場です。

J SPORTSの中継は20:20から!

きょうの第19ステージは、20:20からJSPORTSで中継!
イズランでの総合勢による熱いバトルは必見です。

お見逃しなく!

Leave A Reply

*
*
* (公開されません)

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください