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【レポ】9秒98の秘密を70人にこっそり公開!桐生祥秀選手ファン交流イベント

【レポ】9秒98の秘密を70人にこっそり公開!桐生祥秀選手ファン交流イベント

【レポ】9秒98の秘密を70人にこっそり公開!
桐生祥秀選手ファン交流イベント

【レポ】9秒98の秘密を70人にこっそり公開!桐生祥秀選手ファン交流イベントこんにちは、スポーツライターのAkane(@akane_ikeno)です。

今回は、2018年2月4日(日)にステップスポーツ新宿本店(@step_shinhon)で行われた、桐生祥秀選手(@KiryuYoshihide)のファン交流トークイベントのレポートをお届けいたします!

ステップスポーツ新宿本店のツイートには“限られた方々のみ”“普段は聞けないお話”とありますが、この記事を読めばあなたは71人目!笑

テーマは100mで9秒98を出した全日本インカレ(以下:全カレ)当日のこと普段の練習競技についてのこだわりです。
さらに、イベント後半の質疑応答では、和やかな雰囲気だったトーク中と違った真面目な話もありました。

これは陸上競技をやっているかどうかに関係なく、すべての人に読んでほしい内容です。

トークショー出演者 & オープニング

桐生祥秀@KiryuYoshihide

陸上競技選手。1995年生まれで、滋賀県出身。
2018年2月4日現在東洋大学4年生で、陸上競技部に所属。2018年4月からは日本生命に所属して競技を続ける。
主な実績は、2016年リオデジャネイロ五輪男子4×100mリレー銀メダル、2017年世界陸上ロンドン男子4×100mリレー銅メダル(いずれも第3走者として出走)。
2017年9月9日には、日本学生陸上対校選手権男子100m決勝で日本新記録となる9秒98をマークし、日本人で初めて10秒の壁を破った。

 

宇佐美菜穂@NahoUsa

女優。1988年生まれで、静岡県出身。
元CAという異色の肩書を持ち、大学時代まで陸上競技部で七種競技の選手として活躍。
関東インカレで入賞するなどの実績を持つ。
陸上競技選手としての経歴を活かし、役者の仕事以外にもスポーツ関係の仕事を多く担当している。
フルマラソンの自己ベストは3時間35分03秒(2015年/東京マラソン)

自分で撮影した宇佐美さんの写真がなかったので、上のTwitter画像から引用させていただきました…!

桐生選手が登場すると、会場は大きな拍手に包まれました。
改めて桐生選手の日本記録樹立をお祝いと花束贈呈のあと客席前方にある椅子に2人が着席して、いよいよトークイベント開始。

会場イメージ
会場イメージ。桐生選手は図左下から登場しました。

桐生選手は椅子に浅めに腰を掛けていたのが印象的でした。

9秒98を出したときについて

9秒98記念ポスター
ステップスポーツ新宿本店の入り口左側には、桐生選手の大きなポスターが。

宇佐美)9秒台を出したレースのゴールの瞬間は、タイマーを見ていましたか?

桐生)見ていませんでした。
自分が1着ということはわかって、スタンドの歓声がすごいなと思いました。
陸上の試合でここまで盛り上がることはないと思って、それでタイマーを見ました。

宇佐美)ゴールし終わった後も50mくらいずっと走り続けていたのは?

桐生)大学がゴールの近くではなくて、少しゴールを過ぎたところに席をとっていたので、チームの方に向かって走りました。

―― YouTubeで現地にいた方の動画がアップされていますが、確認したところトラックのかなり奥まで進んでいました。

桐生選手が走った距離
イメージだとこんな感じ。黄色い線がゴールラインです。

宇佐美)9秒99がタイマーから消えて、正式記録が出るまでの間はどんな気持ちでしたか?

桐生)伊東浩司さんの10秒00が出た時も、タイマーが9秒99で止まったあと10秒00に変わったので、どっちかというと「10秒00にならないで」という気持ち。
正式タイムでは逆にタイムが速くなっていたのでよかったです。
(※伊東浩司…男子100mの前日本記録(10秒00)保持者)

宇佐美)正式タイムが出たあと、逆に今度はホームスタンドの方まで戻りました。また誰かが?

桐生)走幅跳の友達が砂場にいるのをレース前に見ていたので、そっちに行きました。

宇佐美)スタート前も、周りが見えるくらい落ち着いていたんですね。

桐生)そうですね。だいたいスタンドを見たりして、どんな人がいるのかなって。

宇佐美)あのレースでの風速は追い風1.8mでしたが、9秒台が出る予感はありましたか?

桐生)まずスタート地点に立って、風が後ろから来ているのがわかったんですけど、久々の追い風だなと。
僕が走るときは、基本前からしか風は来ないので。笑

宇佐美)”ここがよかったから9秒台が出た”というのはありますか?

桐生)長めの距離を練習していたことで、後半の落ちがいつもより少なかったと思います。
あとはスタートを捨てたというか、スタートブロックの練習はほぼしてなかったので。
多田くんもいて、スタートは絶対に負けると思ったので、中盤から後半に頑張って抜く意識でいきました。
レースプランもいつもと違いました。
(※多田修平…関西学院大学3年/世界陸上ロンドン4×100mリレー第1走者)

宇佐美)レースプランは毎回変えるんですか?

桐生)変えるときもあります。
「前半でうまく抜けて、最後はリラックスしよう」とか、試合によっては「前半ちょっと抜いて、後半でなんとかきれいな形でゴールしよう」とか、色々考えています。

宇佐美)あの日の走り方で、特に注意していたことはありますか?

桐生)いつもはピッチで結構行くので、ストライドで勝負しようかなと思いました。
(※ピッチ…足の回転。ストライド…歩幅)

――走り方は大きいときもコンパクトなときもあり、試合によってかなり違うそうです。
理想の走り方を模索する過程で意図的に変えているのか、無意識に変わってしまうのか。
走り方以上に重点を置いていることがあって、それさえできれば走り方は気にしていないのか。
気になります。

陸上競技の練習はつまらない⁉

階段の写真
店内の階段の途中にも、桐生選手の写真が。これは9秒98を出した全カレでの一枚。

宇佐美)9秒台が出た当日は、体調も万全ではなかったと聞きましたが。

桐生)体調は悪くなかったんですが、練習方法がいつもと違って。
例年の夏は80mとか、長くても120mといった短めの距離を中心に練習していました。
でも今年は世界陸上で色々あって、スピード練習が全然できなかったので、250mとか300mとか、長めの距離をずっと走っていました。

――桐生選手が全カレ前にスパイクを履いて練習したのも、なんと予選の前の日だけだったとか。

宇佐美)試合前日までスパイクを履けなかったことに不安はなかった?

桐生)練習ではあまりスパイクは履きません。
”スパイクを履いたらちょっと速く走れる”みたいなことは誰もが思ったことあると思いますが、それを本番で感じたいので。
通っていた中学・高校にタータンがなかったので、スパイクを履くこと自体に楽しみもありました。
大学にはタータンがありますが、毎日は履かないです。

宇佐美)練習で長めの距離を踏んでいたことで、全カレの予選、準決勝、決勝で感じることはありましたか?

桐生)だんだんスピード感がわかってきたというか、大会前にずっと250mや300mを走っていたことで100 m が短く感じて。
久々に100 m を走って、こっちの方がいいなと思いました。笑

宇佐美)今年は冬も割と長めの距離を?

桐生)長めの距離ですね。
今日のメニューも250mを走って150m歩いて、また150m走る。これを4~5セット。

宇佐美)これまでは割と短めが中心だった?

桐生)そうですね。たまには長い距離もやっていましたが、スピード感を味わいたいので。
坂ダッシュとか、短めをやっていました。

宇佐美)それがちょっとずつ変わって。

桐生)はい。最後に今日も250m+150mを走った後に60mもやって、しっかりスピードを上げるというのを最後に。
色々な長さを走るというのもやりましたね。

宇佐美)苦しい練習も楽しいですか?

桐生)楽しくはないですよ。陸上って練習楽しい?

――会場に来ていた陸上部の学生数十人に聞いたところ、練習が楽しいと答えたのは1人。

桐生)サッカーだったら鳥カゴやPKで遊べるし、野球だったらキャッチボールとかありますけど、陸上は何もない。
まっすぐ走るか、ちょっとアレンジして坂を走ったり、ジャンプしたりする程度で。
強くなりたいから練習するっていうのはありますけど。

宇佐美)桐生選手が今やっている中で、一番楽しい練習は?

桐生)坂ダッシュは好きです。

宇佐美)あれこそ辛くないですか?

桐生)坂はタータンと違う雰囲気で練習できるので。
僕らが練習する坂は自然に溢れていて、みんなでスピーカーで音楽を流しながら練習します。
でも、グラウンドで大きい音を出しすぎると、監督に指示が聞こえないと怒られます。笑

宇佐美)現在は、今までのシーズンと別の走り方をしてる?

桐生)色々変えて、いいように変わればいいかなと思います。

宇佐美)変化の理想像はありますか?

桐生)今のピッチは結構早い方なので、今のピッチでストライドが1cmでも2cmでも大きくなればいいかなと。

試合前日に食べるのは、コンビニのアレ!

ジャージ
桐生選手がイベントで着用していたジャージ。
ステップスポーツ新宿本店入ってすぐのところに飾られていました。

宇佐美)ウェアにこだわりはありますか?

桐生)着心地はこだわる方ですね。
ガチガチではなくて、スウェットのような、「これで寝られる」ってくらい伸縮性のあるものが好きです。

宇佐美)意外ですね。

桐生)スパッツとかもあんまり履いたことがなくて。夏も半ズボンだけですし、この冬も一回も履いていません。

宇佐美)食にこだわりは?”試合前日にはこれをしないと眠れない”とか、そういうのは?

桐生)前日は甘いものを食べます。チーズケーキが好きで、絶対ではないですけど前日に甘いものは結構食べています。

宇佐美)試合前日にいいんですか?

桐生)寝る前に食べても、特に次の日変わらなくないですか?
前日に何かを食べるゲン担ぎがあったとして、日本でできても海外でできなかったら困ると思うので、何も決めていません。

宇佐美)「あれができなかったから」というのも嫌ですもんね。

桐生)そうですね。

――チーズケーキを買いに行くのはコンビニが多く、特にセブンイレブンがお気に入りだそうです。
あなたもセブンのチーズケーキを食べれば足が速くなる…かも?

――ということで、これにて桐生選手ファン交流イベントのレポート前編は終了です!
後編では、陸上競技で唯一かつ最も重要な道具・シューズや試合前日のこだわり、2018シーズンやその先の話、ファンとの質疑応答についてお届けします。
後編記事は明日2018年3月5日(月)18:00更新予定です。

お楽しみに!

2018/03/06 追記

桐生選手のイベントレポート後半のリンク追加しました!
こちらからすぐ読めます!

【レポ】速く走るコツが予想の斜め上すぎる!桐生祥秀選手ファン交流イベント