【世界陸上2017ロンドン】 day1見どころ
こんにちは、スポーツライターのAkane(@akane_ikeno)です。
ついに世界陸上2017ロンドン大会が、本日ついに初日を迎えました。
今大会限りでの現役引退を表明し、世界中の注目を一身に集めるウサイン・ボルト(ジャマイカ)も日本時間翌朝04:20からの男子100m予選に出場予定です。
(※男子100mでは予備予選が行われるため、予選の組も未定)
早速、1日目の見どころを紹介しましょう。
day1 タイムテーブル
※すべての種目がテレビ放送されるわけではありません。
- 03:00- 男子100m 予備予選
- 03:20- 男子円盤投 予選A組
- 03:30- 男子走幅跳 予選
- 03:35- 女子1500m 予選
- 03:45- 女子棒高跳 予選
- 04:20- 男子100m 予選(多田修平 、ケンブリッジ飛鳥、サニブラウン・A・ハキーム)
- 04:45- 男子円盤投 予選B組
- 05:20- 男子10000m 決勝
地元の英雄・ファラー、3大会連続2冠なるか?
初日は予選が多いのは当たり前。
そんな中で、本日唯一行われる決勝種目が男子10000m。
注目の選手は地元・イギリスのモハメド・ファラー。
彼が生まれたのは赤道直下・アフリカ東部に位置するソマリアで、8歳の頃に内戦から逃れてイギリスに移住した経歴を持っています。
イギリスで13歳から陸上を始めたソマリアの少年は33歳の昨年までに五輪・世界陸上合わせて9個の金メダルを獲得し、国民的英雄となりました。
2012年のロンドン五輪から世界陸上2013モスクワ大会、2015北京大会、そして2016年リオ五輪と、五輪・世界陸上のトラック長距離種目では負け知らずです。
上記のような活躍をしている彼ですが、本当は昨年のリオ五輪2冠を最後にトラックを引退し、マラソンに本格転身する予定でした。
ですが、「トラック最後の舞台はぜひ地元・ロンドンで」という大会主催者側の意向に沿う形で、マラソン転身を1年延期。
ファラーは2011年から「打倒・アフリカ」を唱えるNike・オレゴンプロジェクトに所属し、活動拠点をアメリカ・オレゴン州に置いています。
同チームに2015年から所属する大迫傑のチームメイトとしても知られるファラー。
男子5000m決勝は最終日前日の12日ですが、ロンドン・スタジアムの観客のひときわ大きな声援が「トラックでの有終の美」に手が届くところまで後押しするでしょう。
日本人は男子100m予選の3選手
今大会の初日、日本人は男子100m予選の3選手が出場。
予備予選が行われるため、組・レーン・同じ組の選手すべてが未定です。
そのため、この時点で展望を述べるのはかなり難しいところですが、3選手とも予選を突破する可能性はあると思います。
まず、日本選手権を制したサニブラウン・A・ハキーム。
彼は2015北京大会も経験していて、100mの3人だと唯一の世界陸上経験者(※ただし、北京大会は200m代表として出場)。
日本選手権2位の多田修平は追い風参考記録とはいえ、国内で9秒94をマークして世間の期待と注目を集めました。
9秒台を求める世間からのプレッシャーを押しのけて2位で代表の座を射止めたのだから、ロンドンでさらに一皮むけた姿に期待したいですね。
そして3人目のケンブリッジ飛鳥。
言わずもがな、リオ五輪4×100mRでボルトの横を走ったあの選手。
リオ五輪でも100mに出場し、準決勝に進出した実績はあります。
また、昨年の4×100mRというこれ以上ない大舞台を経験したため、世界陸上初出場とはいえ、スタジアムの雰囲気に呑まれることはないでしょう。
ここまで「予選突破の可能性はある」としましたが、実際に予選を突破するのは容易ではありません。
例年、予選突破のボーダーラインが10秒0台、決勝には近年では9秒台が必須になりつつあるからです。
ロンドン・スタジアムのトラックは高速トラックとしても知られ、ロンドン五輪でも好記録が多数生まれました。
今回代表からは落選した、リオ五輪4×100mR銀メダリストの山縣亮太も、慶應義塾大学の学生として臨んだロンドン五輪の100m予選で当時の自己ベストをマークしています。
9秒台、9秒台と、選手にプレッシャーを過剰にかけるような言い方はよくないと思いますが、あの高速トラックに期待せずにはいられません。
実力100%が一番ですが、高速トラックに乗じて9秒台をマークし、予選突破の先にある8人だけが辿り着ける高みへの弾みをつけたいところです。